作品の傾向としては第2室と変わりはないのですが、特に波と風・空気と水 の動きにこだわって集めてみました。 時期も第2室のものとほとんど同じか、ややこちらの方が早いかなって感じ です。ですからこれも習作のつもりで描いていました。「出来るだけ大きなタッ チで形をはっきり描かないようにする」というのが、この頃のテーマでした。 それに体が不自由なこともあって、取材にあまり行けないため、どうしても 頭で構成する作品が多くなります。波とか風なんかは、もともと形の無い物だか ら、どんな風にでも構成できる。 そういう意味でも、波と風というのは願って もないモチーフだったんです。 そして、形の見えないものを描いていたことが、後の抽象画へとつながって いったのかもしれません。 またこの頃、俳句を作るようになり、タイトルに季語を多く使うようにもな りました。 |
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風濤(ふうとう) | 濤声(とうせい) |
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東風(こち) | 凪(なぎ) | 風伯(ふうはく) |
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涅槃西風(ねはんにし) | 涛聲(とうせい) |